2023年は兎年でした*。

 川越で兎と言えば、市立美術館近くの「川越菓舗 道灌」。川越の老舗のひとつですが、店の前に発砲スチロールの大きな兎が置かれています。

店構え自体、素朴な味わいがあって好きなのですが、大きな兎は店の目印として、また写真の背景として絶好なので、きっと高い集客効果があるはず。

美術館や博物館ができる前は、この店だけがポツンとある感じで、兎はまだ影もなし。

兎は多産で繁殖力が高い動物。世界には兎を豊穣のシンボルとしている地域があります。商店にとっておめでたい存在と言えるでしょう。

 川越以外にも兎と縁の深い店は沢山ありますが、東京都杉並区高円寺の青梅街道沿いにある「ベーカリー兎座Lepus(レプス)」は外せません。

 初めてこの店の前を通った時、店の前に兎のような格好をした女性が立っていました。聞けば、『メイドインアビス』**というアニメーションに、兎に似たキャラクター「ナナチ」が出てくるため、同じ兎つながりで、兎をトレードマークにしているパン屋さんとコラボしているのだとか。不思議な扮装をした女性に店のドアを開けてもらうのは新鮮な体験でした。

 この店、クロワッサンが絶品です。ぱりっぱり!

*日本の兎年は、タイ、ベトナム、チベットでは猫年にあたるようです。

**つくしあきひとの漫画(2012年連載開始)を原作に、テレビアニメ(第1期2017年、第2期2022年)、劇場版総集編前・後編(2019年)、劇場版新作(2020年)が公開されました。世界的アニメ配信サイト「Crunchyroll」主催の2017年アニメ・オブ・ザ・イヤーで最優秀作品賞と最優秀劇伴賞を受賞。

「オタクの聖地」と呼ばれる中野ブロードウェイにある漫画専門の古書店で、外国人の若い男性が「『メイドインアビス』見つけた。安いよ」と言って喜んでいる姿を見かけました。漫画もアニメも、手塚治虫の初期長編作品『メトロポリス』(1949年)や『ロック冒険記』(1955-56年)に似た味わいがあります。